息子はSAPIXに通いながら、算数だけは個人塾でも見てもらっている。
授業のあとには、毎回先生からフィードバックが届く。どの問題が解けて、どこでつまずいて、そのとき息子が何を言ったか。かなり細かい。
7月から今までの分を、改めて全部読み返してみた。
予習シリーズでいうと5年下の後半から6年上まで、12回分になる。
読み返して思ったのは、息子の算数のクセが、ここまで言葉になっていたのかということだ。
そして、やっぱり個人塾にしてよかった、ということでもある。
2月1日まで、残り109日。今日は息子の算数のことを整理しておきたい。
個人塾でやっていること
教材は予習シリーズを使っている。
7月の時点ではまだ5年下の「立方体の切断」や「速さ」をやっていた。8月に入ってから6年上に進んだ。
6年生の範囲に入ってからは、進め方を変えてもらった。
基本問題は飛ばして、発展問題だけを解く。穴が見つかったら、そこだけ基本に戻る。
5年下の後半で「練習問題にもかなり対応できるようになってきた」と先生が判断してくれて、この方式になった。総合回(まとめの回)でも基本は飛ばしている。
SAPIXの授業とテキストがある以上、個人塾で同じことを繰り返しても仕方がない。限られた時間を、息子がひとりでは越えられないところに使ってもらっているイメージだ。
8月頃には、先生から「9月以降は受講回数が減るので、進め方はこのままでいいか」と相談があった。先生の案は、6年上の発展問題で総復習をして、そこから実践形式の問題に入るというものだった。
フィードバックから見えた、息子の算数のクセ
12回分を並べてみると、同じ種類のつまずきが何度も出てくる。大きく分けると4つだった。
1. 正面から愚直に挑んでしまう
いちばん多かったのがこれだ。
カードの組み合わせを全部書き出す。立体のまま場合の数を数えようとする。体積をそのまま求めようとして詰む。
先生はこれを「愚直な姿勢はすばらしいが、それが必要かという思考も育てたい」と書いてくれていた。
立体なら平面にする。いびつな立体なら角出しをする。仕事算なら全体を1と置く。ボールを箱に入れる問題は、グループ分けと考える。
解き方の「工夫」を知っているかどうか、思い出せるかどうか。ここで差がつく。
印象的だったのは、場合の数の回で教わった考え方が、次の総合回でそのまま使える問題があったのに、息子は気づかなかったことだ。前の問題を見せても、まだピンとこなかったらしい。
習ったことを、別の問題で引き出せるか。今の息子の課題は、たぶんここに集約される。
2. 見た目が複雑だと、典型題だと気づけない
7月の切断の回では、問題を見るなり「見るからに難しそうだ」と言って怖気づいたそうだ。
速さの回では「え、これだけじゃ出ないでしょ」と言っていた問題が、ある数字に注目させただけで解けた。
先生いわく、少し工夫すると典型題の旅人算になる問題。出そうにないと思わせて、実は基本を組み合わせただけ。
「どの典型題に近いかを想起して使いこなす力を、これからつけたい」というのが先生のコメントだった。
3. 思い込みと読み損ね
これは親としても耳が痛い。
平面図形では、問題を見た瞬間「これめっちゃ簡単じゃない」と言って、案の定、おうぎ形ではない部分をおうぎ形と思い込んでいた。
数と規則性では「土日を除く毎日」という条件を読み飛ばした。容器と水量では、底面を直角二等辺三角形だと思い込んだ。相似比と面積比と体積比をごちゃまぜにして、正解が出なかった回もある。
先生はこう書いていた。
「捻った問題は設問にヒントと落とし穴がある。読み損ねたら試合終了」
入試本番で一番もったいないのは、解ける問題を読み違えて落とすことだ。今から読む習慣をつけよう、と先生が息子に話してくれていた。
4. 2回切断は7月から続く宿題
立体の切断、特に2回切断は、7月の5年下の時点で「イメージがわきにくい」と指摘されていた。
そして10月の「立体図形」の回でも、2回切断の問題で混乱している。この単元はSAPIXのマンスリーでも出題されて、惜しくも落とした。
困ったら基本に戻る。1回ずつ切って、元の図形に対して考える。頂点の数は1つずつ◯✖で確かめる。
先生がずっと同じことを言ってくれているので、あとは息子が自分でその手順を踏めるかどうかだ。
この3か月で伸びたところ
つまずきばかり並べたが、フィードバックには伸びたところもちゃんと書かれている。むしろ、読み返して嬉しかったのはこっちだ。
平面図形の苦手意識は「完全に解消されている様子」
個人塾に通い始めた頃、息子は角度を求める問題が嫌いだった。それが8月の時点で、先生からこう言ってもらえるようになった。以前は発展レベルだと歯が立たないものが多かったが、今は解ける問題が増えて力がついてきた、とも。
ほかにも、こんな記録が残っている。
- 苦手と言っていた速さの基本が、爆速でほぼ完璧になった
- 前回時間切れで解けなかった問題を、さらっと正解した
- 間違えた角度に「そんな角度なわけないか」と自分で気づいて直した
- 難しい問題でもお手上げにならず、自分でいろいろ手を打てた
- ややこしい条件を正しく読んで「これは勝ったな」と自信満々で正解した
- 何を使えば解けるかの判断が速くなった
特に「お手上げにならない」は大きいと思う。
以前の息子は、難しそうな問題を見ると手が止まっていた。今は、遠回りでも、しらみつぶしでも、とにかく何かを試す。
その「何か」がまだ愚直すぎる、というのが上の課題なのだけど、手が動かないよりはずっといい。
やっぱり個人塾がいいと思う理由
ここからが今日書きたかったことだ。
解いている途中を見てくれる
SAPIXのテストで返ってくるのは、点数と、どの問題を間違えたかだ。
でも、なぜ間違えたのかは、答案だけではわからない。
個人塾のフィードバックには、息子が問題を見て何を言ったか、どこで手が止まったか、どんな線を引いたかが書いてある。「これめっちゃ簡単じゃない」も「これだけじゃ出ないでしょ」も、隣で見ていないと拾えない言葉だ。
つまずきの原因が、計算なのか、図にする段階なのか、そもそも読み違えなのか。それがわかるから、家でも声をかけられる。
答えを教えず、ヒントを小出しにしてくれる
前に成績推移の記事でも書いたが、僕が個人塾でいちばん効いていると思うのは、答えを急がないところだ。
「2回目の切断を元の図形にするとどうなる?」と聞かれて、息子が「2分の1」と答えて正解までたどり着く。延長線を片側しか引けずに悩んでいたら「同じでいいよ」とだけ言う。それで解ける。
ヒントの量を、息子の様子を見ながら調整してくれている。1対1だからできることだと思う。
息子に合わせて方針を変えてくれる
基本を飛ばして発展に絞る判断も、9月以降の進め方の相談も、息子の状態を見たうえでのものだ。
集団塾のカリキュラムは、どうしても全員向けになる。個人塾は、息子ひとりのためにカリキュラムを組み替えられる。
集団塾の「取りこぼし」を拾ってくれる
マンスリーで落とした2回切断を、個人塾で改めて扱ってもらう。SAPIXで一度やった難しめの場合の数を、個人塾で解かせて「習得できている」と確認してもらう。
SAPIXで走りながら、こぼれたものを個人塾で拾う。この役割分担が、今の我が家にはちょうどいい。
全部を個人塾に任せるのではなく、算数を「補完」してもらう。それがうまく回っている実感がある。
親として家でできること
フィードバックを読み返して、家でもできそうなことを3つに絞った。
- 解いた問題の「工夫」を1行でノートに残す(「10円を外して考える」「平面にする」など)
- 手が止まったら「これはどの典型題の変形?」と聞く
- 問題文の条件と求めるものに線を引く習慣をつける
どれも先生がすでに息子に言ってくれていることだ。親は解き方を教えるのではなく、それを家で繰り返す係でいい。
まとめ
12回分のフィードバックを読み返して、息子の算数がはっきり見えた。
- 基本はかなり定着していて、発展問題も解けるものが増えた
- 課題は「工夫」と「典型題の想起」、そして思い込みと読み損ね
- 2回切断は、入試までに必ず潰したい
そして改めて、やっぱり個人塾にしてよかったと思う。
点数だけではわからない「なぜ」を、毎回言葉にして返してくれる。親にとっても、それがいちばんありがたい。
残り109日。先生の言う「基本スキルをどう使うかに落とし込めると、解ける問題が多くなる」という感覚を、息子がつかんでくれることを願っている。

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